概要
海外の観光客の増加に対応しホテルの客室のリニューアル。
京都の二条城前にそびえるこのホテルも数年後のオリンピックを控え古くなった客室を改装することとなった。元々オーソドックスなつくりの客室だったがこの改装で京都らしいデザインでありかつ新しいホテル空間を作り出そうと考えた。それまでのプランが洗面浴室とトイレが1つの空間であった為、二人以上で泊まる場合、使いにくい状況だった。そこでWCをドア近くに独立してもうけ旧の部屋の防水パンの範囲に浴槽を配し、洗面とつないだ。
また水周りがベットエリアに対し壁で完全に囲まれていたため、空間に広がりがなかったので壁を取り払い和風の引込戸に変え、水周りとベットエリアとのつながりを必要に応じオープンにしたり閉じたりと可変的な間仕切りとし空間に変化を持たせた。
また従来のベットにテーブル+ソファなどの定番のスタイルを考え直し窓際に固定したゆったりとしたソファを客が向き合うように配し、その間のテーブルをオットマンに変えると向かい合って寝そべることが出来るようになっている。
入口脇のクロークの扉は透明なガラス戸として中の洋服がインテリアの一部に演出出来るようになっており、広がりがあるようにして考えた。仕事、語らい、リラックス、食事、宿泊客のシチュエーションに応じてスタイルを変えことが出来る空間になっている。