概要
80歳になる婦人のための住宅。
緑に囲まれた山荘のような住宅に住みたいとの希望から、住宅街のはずれの緑地に隣接した土地を購入後、設計を依頼された。木々と上手く調和する住宅を考える時、平屋の場合、屋根の形状が最も重要となる。直線で構成され棟や谷の接合部がいくつもある屋根ではないもっと緩やかでやわらかい屋根を作ることが出来ないかと考えた。
そこで構造はコノイド梁で構成する3つの曲線を持つ屋根として中庭を囲むよう変形の敷地のアウトラインに沿って3つのエリアで構成した。
最も頭を悩ましたのが屋根の素材だったが、予算と性能を考え合わせFRP防水をした上に円モザイクタイルで仕上げる事となった。また新しい屋根のデザインが出来たと考えている。内部空間はコノイド梁が作り出す曲線がのびやかな空間を作り出し、建具を全開すると庭のデッキと直接連続するリビングダイニングが、居心地のいい緑豊かな半戸外空間となり、広々とした住空間となった。