概要
奈良県の北部に位置する住宅街に計画された、夫婦と子供1人、3人家族のための住宅である。
敷地は細長く小さいうえに法規上、建蔽率と容積率が厳しい地域である。奥行が長く極端に幅の狭いプランは、在来木造の場合、構造上短辺方向に耐壁を入れる必要があるため空間的に長手方向に連続しずらい欠点があった。それを回避することが本計画で重要なポイントとなった。
プランは地下1階+地上2階を計画し、エントランスは地下として、そこから続く階段を中心に6つの異なるフロアレベルのユニットを配し、地下から最上階までのスムーズな動線を考えた。また地下RC部分より上は、集成材による舟型の門型ラーメン構造として、短辺は耐力壁を両端以外はすべてなくし、チューブ状の空間にすることで、長辺方向に連続性のある空間を実現した。