概要
この住宅は2011.3.11の震災の数ヶ月前に、竣工した建物で、敷地は浦安市でも液状化が最も懸念されるエリアにあった。
事前の調査では、大規模な地震が起これば液状化の可能性があると構造家の指摘を受けていた。阪神大震災直後の芦屋を調査をした経験から、直感的に何らかの対策をこうじるべきだとの考えを持っていたので、特殊な杭を打ち込む基礎設計を行い、施工してもらった。現在も建物は微動だにしていない。
夫妻と息子の3人のためのRC造のこの住宅は、最上階に浴室と洗面を配し、リゾートのような気分を味わえるようになっている。また、中央に中庭が上空までつらぬき、各室がそれに面し、そこから光と風を取り込み重くなりがちなRCの建物にかろやかさを与えることに成功している。
形体的にはボリュームのつながりとしての空間ではなく、RCの面の重なりで空間を構成し、間をガラスでつないだようなデザインになっている。